MTBストリートの将来の希望 – Part2
kazy君とTUBAGRAライダーAshi君が共同で始めた謎のブランド、Wasteman Productsの記念すべき第1本目の動画がリリースされました。出てくるライダーはそうそうたるメンツです。
#1 Wasteman Products from Wasteman Products on Vimeo.
猫も杓子もHD(横長の映画みたいな画面)全盛の時代にあえてSD(4:3の昔ながらのTV規格の画面)の映像と、まるでスケートボードビデオみたいな魚眼レンズにこだわった撮影手法で、ストリート感満載の独特の雰囲気があります。
Wasteman Products、今後はいったいどのような展開を見せてくれるのでしょうか?非常に楽しみです!
ここ何年も日本ではMTBは冬の時代を迎えていて、世界的に見たらMTBは売れに売れているにも関わらず、諸々ありまして日本ではあまり売れず、ロードバイクが主に売れもてはやされています。
今のロードバイクばかりが掲載されているBiCYCLE CLUBやCYCLE SPORTSなどの雑誌は、10年以上前はMTBの記事しか載っていなかった事が幻だったみたいに。(これホントです)
どうして日本でMTBが冬の時代を迎えてしまったのかは諸説ありますが、これを書いていくと非常に長くなるので後日に。
ともかく、MTBがあまり売れないから輸入代理店はMTBをそれほど日本に入れない、入れてもラインナップを限定します。これは、企業なので利益を出さなくてはいけないから当然の事ですよね。
結果的に、MTBの中でも人を選ぶ分野であるストリート/ダートジャンプ用MTBが日本に入ってくる数はさらに少なくなります。
なので、これから自転車を始めたいと思っている人が、スポーツバイクを扱うお店の店頭でストリート/ダートジャンプ用のMTBを見かけて一目惚れし(もともとシンプルなパーツ構成のこのMTBは比較的安価で、かつてエントリーモデルとして購入する人が多かった 例:GIANT STP)、思わず購入!!という図式は殆ど無くなります。
ネットなどで事前に情報を仕入れ、入念に調べあげるなどしないと、まずストリート/ダートジャンプ用のMTBにたどり着くことはできないでしょう。
※探せばあるにはあるエントリー向けストリート/ダートジャンプ用MTB 例:Specialized P.26 AM
これではMTBストリートシーンに新しいライダーが増えないのもうなずけますね。
では、日本のMTBストリートシーンに未来はないのでしょうか?
現在の店頭で見かけるエントリーモデルは29インチホイール(以下29er)や650Bのハードテイルバイクが多くなっています。
先日の国連大学での講習会で、受講してくれた黒瀬さんの29erMTBでたっぷりバニーホップをする機会がありまして、そこで自分の考えが大きく変わりました。
それまでは、29erや650BのMTBではバニーホップすらままならないと勝手に決めつけていましたが、やってみたら問題無くバニーホップできました。もちろん、MTBストリート専用のバイクと比較すれば決してやりやすいとは言えませんが、10年以上前の下手な26インチのエントリーモデルよりも、今のサスフォークの動きが良くなっている分、フロントアップは軽く感じたのです。
ですので、29erMTBでも、ハンドルのライズを上げて、ステムの突き出しを短くすれば、さらに楽チンにバニーホップできるようになるのは確実です。
大きなホイールのMTBで公道や山道をバニーホップを駆使してピョンピョン飛びながら軽快に走れたら、最高に迫力あるし格好いいじゃないですか!
確かに回転系トリックをするには不利かも知れませんが、むしろ29erや650Bの走破性、見た目の迫力で、ストリートを追求するのもアリだと思います。さらに、ファットバイクでストリートを追求するのだって、それはそれでスタイルですし、大アリだと思います。
※現在開発中のTUBAGRA PFM(プチファットMOZU)
そう考えると、むしろMTBストリートシーンの可能性が拡がったのでは、なんて思ってしまうのは飛躍し過ぎでしょうか?
TUBAGRAライダー達や日本の主だったMTBストリートライダー達が見せてくるのは、突き詰めた最先端のMTBストリートのカタチですけど、根底には「MTBで飛んだり跳ねたりして遊ぶ」事の面白さがあります。
29erや650BのMTB、ファットバイクだって、やり方さえ分かれば「意外と簡単に」「飛んだり跳ねたりして遊ぶ」ができるのですから、それらのバイクをお持ちの方は、この夏にぜひバニーホップにトライしてみてください!
きっと、新たな楽しみ、可能性が見えて来ますよ!!
あ、炎天下でやったら暑くて倒れますので、ちょっと涼しくなった時間帯にどうぞ。