2015ハンドメイドバイシクル展2日目
1月24日(土)25日(日)の2日間、科学技術館で開催された2015ハンドメイドバイシクル展の2日目のレポートです。
1日目は搬入のドタバタや、出展されている関係者の方たち、来場された方たちと話をすることが多く(2日目も同じようなモノでしたが)まともに会場の様子や展示されたフレームやバイクの写真を撮れていなかったので、2日目はできるだけそういった写真を撮るように心がけました。
っても、蓋を開けたら常に誰かと話していて、写真を撮る時間はごくわずかでしたねぇ…
まずは科学技術館の外観です。近くに皇居、武道館、靖国神社などがあり、都心にありながら落ち着いた雰囲気の中にあります。
展示内容がガチな自転車関係のため、開場時間からバイクラック付きの駐輪スペースは来場者のバイクでいっぱいでした。
科学技術館に入ってすぐに2015ハンドメイドバイシクル展のエントランスがあります。
TUBAGRAのバイクを多数展示させていただいた岡安製作所のブースはこちら。岡安さんが40年前に作成したミニベロ(小径車)、現在jinkenさんがテスト中の24インチホイールプチファットバイクYAMADORIバイク、MOZUバイク、OPENERフレームを展示しています。
1日目の人の流れを観察し、2日目はより多くの来場者の方たちに興味を持ってもらいやすいバイクの並びに変更しました。
40年前、岡安さんが高校生の時に作成したミニベロ。懐かしいパーツばかりで構成されているため、年配の来場者は「懐かしいー!!」と足を止め、若い来場者は「40年前、高校生でこれを作ったのか!?」と驚いて足を止める、という状況でした。
このミニベロと一緒に展示されていた、40年前にこのミニベロを紹介した「サイクルスポーツ」誌を興味深く読む方も少なくなかったですね。というか、今と昔で市場規模や発行部数が違うとはいえ、あのサイクルスポーツ誌のTOPのグラビアページにカラー3ページで紹介されているのもスゴイ。今だったらどれだけお金がかかるのか…!
搬入の時にスタッフの方が「TUBAGRAのサモさんですか?いつもTUBAGRAチェックしてます!」と声をかけてくれたオーエックスエンジニアリングのブース。元々はモータースポーツのパーツを作成されていて、今は車いすや競技用車いすなどの製造もされている会社です。
そんなオーエックスエンジニアリングが現在新たに販売しているのが折りたたみ式小径車のPECO。
前後サスペンションが付いたフルサスで、ホイール径は12インチと14インチ、外装8〜9段、内装3段、シングルスピードがラインナップ。車いすで培った折りたたみ技術で、組み立ててもガタガタしがちな折りたたみ式自転車がある中、このPECOは凄くガッチリしていました。ブレーキも本当にキッチリ効く機械式ディスクブレーキが装着されています。
肝心の折りたたみのし易さですが、乗れる状態からこの状態になるまでおよそ1〜2秒。ハンドルなども完全に折りたたむともうちょっとかかります。
自転車を狭い室内や玄関、マンション・アパートの中で保管している方には、省スペースで持ち運びしやすいPECOは、とても便利ではないでしょうか。
そんなPECOの中で自分が格好いいと思ったのが、今回新しくリリースされた12インチのシングルスピードモデルのPECO ONE(96,000円 税別)です。見た目のシンプルさがイイ!
折りたたみのカッチと具合が、造形にも表れていて格好いいです。
成人男性(身長170cm前後)が乗車するとこんなバランスです。剛性の高さから、折りたたみ式とは言えペダリングの質感はスポーツサイクルそのもの。小径車ということでハンドリングが気になりますがPECOはとても自然で、狭いスペースで小回りを繰り返してもすぐに馴染むことができました。
自分もたくさんPECOに試乗させていただきましたが… これは言って良いのかな…? ソワソワ… えい!言っちゃえ!!
このPECO、凄くバニーホップがしやすいのです。ズバリ言ってしまうと、自分のSHAKA並のバニーホップのしやすさです。普通に街を流していて、段差とか意識せずにヒョイヒョイバニーホップで飛び乗れる感じ、とでも表現すれば良いでしょうか?フロントアップの深み(簡単に後ろにまくれない)と、チョイサスのクッション製のバランスがちょうど良く、バニーホップがとても心地よいのです。
ただし、折りたたみ式の自転車でバニーホップを繰り返したら関節部に無理な力がかかりますし、思い切りメーカーの保証対象外ですので、決して真似しないでください!
とはいえ、危険を承知でそれがしたいがために自分も購入したいかも…なんて思ってしまいました。コンパクトになるので狭い自宅でも邪魔にならないですし。小径車なのに街中を飛び走れるという、今までにない通勤スペシャルになるのかも… もちろん完全自己責任ですが!
というか、折りたたみ式バイクで絶対にバニーホップしまくっちゃ駄目ですよ!
色んな会場で会うことがあるSunrise cycleの凝ったギミックのバイク。パイプの一部が細かいパーツを繋ぎあわせた変わり種。ある意味、Sunrise cycleらしい1台ですね!
先日、チタンのフルサスバイクを紹介させていただいたWELD ONEさんのチタンとカーボンを組み合わせたロードバイク。
機能面でもスゴイのでしょうが、造形美も素晴らしかったです。
世界で高く評価されているCHERUBIM(ケルビム 今野製作所)の展示バイクはパイプ構成から塗装まで本当にトータルで美しかった!
近くによってじっくり見てしまうクオリティでした。
以下、パッと見で興味を持ったバイクを紹介します。時間が無くてバイクの特性など良くチェックしなかったので、簡単に写真だけの紹介でご了承ください。
絹自転車製作所(SILK)が展示していたトールバイク。
マツダ自転車工場(LEVEL)のトラック競技用バイク。
あぶくま自転車工房のシクロクロス用バイク。
ビチスポーツモリアイのシクロクロス用バイク。トップチューブとダウンチューブの造形が凝っていました。
エンマバイシクルが扱っているTANGEの自転車用パイプ。MOZU制作で今後たくさんお世話になるかと思います。
後半は超大雑把で大変恐縮ですが、そんなハンドメイドバイシクル展2日目でした。
実際のところ、来場された方たちと常に話をしていて、会場内をじっくり見て回り、多くのビルダーやメーカーの方と話をすることができなかったのが、今となっては最大の後悔ですね。それぞれが自分が生み出す物に強いこだわりがあるため、絶対に貴重なお話が聞けた訳なのですから。
それでも、今後に繋がる貴重な話もたくさん聞けたし、今回の2日間は自分にとってとても意味のあるイベントとなりました。
貴重な体験をさせてくれた岡安製作所の岡安さん、本当にありがとうございました!そして、会場でお話したみなさま、来ていただき本当にありがとうございました!
今回のハンドメイドバイシクル展は過去最高の来場数だったようで、この調子だと来年も盛り上がるかと思います。もし可能でしたら、来年も参加させていただきたいなー、なんて思いましたね。