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インタビュー「カナダのウィスラーで1年4ヶ月MTB三昧の生活をしてきて」

2017年10月12日

MTBライダー西堀 貴士 bori君インタビュー カナダ ウィスラーに1年4ヶ月行ってきて

結構、昔からの知り合いで、出会った頃は大学生だった神奈川県在住のMTBライダーbori君。

クラブミュージックも大好きで、ウチの奥さんがDJした時は何度もクラブに来てくれたりと仲良くさせてもらっていましたが、時は経ってそんな彼も社会人となり、昨年突然に「カナダに行ってきます!」の報告が。その際はビックリというよりも「やっと行くか!」という感想でした。

そんなbori君がようやく帰国。およそ1年4ヶ月カナダのウィスラーでMTB三昧の生活を続けてきたbori君は、現地で何を体験し、日本に戻ってきて何を想ったか、自分が土産話を聞くだけでは非常に勿体無い!ということで、この度インタビューというカタチでここに紹介したいと思います。

それではどうぞ!!

 

bori君はもともとはどんなMTBライダーだったのですか?

ただのホビーライダーです(笑)
愛車はダートジャンプ用バイクのTUBAGRA MOZUと、今年ウィスラーで買ったTransition TR250です。
好きなフィールドはふじてん。近場だと新横浜スケートパーク。
バームへ一気に突っ込むライディングスタイルが好きで、あとはとにかくジャンプを気持ち良く飛ぶことが好きですね。

MTBライダー西堀 貴士 bori君インタビュー カナダ ウィスラーに1年4ヶ月行ってきて

 

 

どういった理由でカナダ行きを選んだのですか?

英語を勉強したかった、家を出て生活して好きなことをやりたかったのが理由です。
マウンテンバイクと小さい頃からスキーをやっていて、両立できる場所がカナダ・ウィスラーでした。

MTBライダー西堀 貴士 bori君インタビュー カナダ ウィスラーに1年4ヶ月行ってきて

bori君が愛用するダウンヒルバイク「Transition TR250」

 

 

カナダ行きにあたり準備したことは何ですか?

日本にいたときは金融系のシステムエンジニアをしていて、会社を辞めるまでの3年間で約100万円ほど貯めました。

 

 

カナダの生活にはすぐに慣れましたか?困ったことは?

色んな国の人間がいて、割とみんな親切にしてくれたのですぐに慣れました!
困ったことといえば、カナダは日本と比較して物価がかなり高いので、仕事を始めるまで生活が少し苦しかったです。

 

 

カナダでの平均的な1日の過ごし方を教えてください

仕事していた時:起床→夕方まで仕事→帰宅→5時過ぎからバイクパークで乗る→帰宅→夕飯→就寝(仕事が夜からの場合は午前中にライド)

直近の生活:起床→ダートジャンプ(1.5h)→帰宅→バイクパーク(~19時もしくは20時)→ダートジャンプ→帰宅→夕飯→就寝

MTBライダー西堀 貴士 bori君インタビュー カナダ ウィスラーに1年4ヶ月行ってきて

 

 

カナダの一般的な自転車事情を教えてください

ウィスラーが主になってしまいますが、街中を走る自転車の8割強がマウンテンバイク。そのなかでもエンデューロバイクは多め。(トレイルがたくさんあるため)

人々は仕事した後にトレイル行って、帰りにビール飲んで帰るスタイルがかなり多い。若いライダーはバイクパークとダートジャンプで乗りまくってる印象。

 

 

カナダのMTBシーン全体について教えてください(日本と比較して)

・とにかくバイクパークの大きさは比じゃないくらい大きい

・トレイルはパブリックにオープンされているところがほとんど

・スクールは毎日どこかで開催されている

・レンタルバイクやインストラクターの数が豊富

MTBライダー西堀 貴士 bori君インタビュー カナダ ウィスラーに1年4ヶ月行ってきて

長く続くバイクパークのリフト待ち

 

 

カナダのMTBコースはどんな感じでしたか?

ジャンプが大きい、縦のうねりやバームが気持ちいい。それらがしっかり設計されて作られている。
なので、初心者ライダーからプロまで安全に走れるって感じです!

MTBライダー西堀 貴士 bori君インタビュー カナダ ウィスラーに1年4ヶ月行ってきて

 

 

カナダのMTBライダーはどんな感じでしたか?

基本的にレース指向じゃなくて楽しんで乗ってるライダーが多い。一緒に乗ってアドバイスもくれるし「That was sick!(さっきのヤバかったよ!)」みたいなノリで凄いと思ったら他人でも褒めるという感じ。

 

 

bori君は何を目標にカナダでのMTBライフを過ごしましたか?

世界有数の巨大な規模のMTBフリーライド・イベント「Crankworx」に出場することや、人々の印象に残るライダーになれるように過ごしてました。

MTBライダー西堀 貴士 bori君インタビュー カナダ ウィスラーに1年4ヶ月行ってきて

 

 

終わってみてそれは達成できましたか?

多分できたと思います…(笑)

 

 

Crankworxとは現地の人たちにとってどんなイベントですか?

マウンテンバイクが中心になってウィスラーが一年の中で一番人が集まるお祭りです。いたるところで催し物があったり、町中がとにかく大賑わいですね。

MTBライダー西堀 貴士 bori君インタビュー カナダ ウィスラーに1年4ヶ月行ってきて

 

 

bori君はCrankworxのどの種目に出たのですか?

去年はウィスラーバイクパークの有名なコースである「A-LINE」のダウンヒルレース(FOX AIR DH)と、今年は10mオーバーのジャンプを使った「Whip Off(ビッグジャンプでエグいモトウィップを競うコンテスト)」に出場しました。自分自身レース経験はあまりないのですが、とりあえず目立ってやろうと思い切って参加しました!速さを競うとかでなく、お祭りなので派手にライドするって感じですね。

 

 

帰国してからこれをやっておけば良かった!(泣)ということはありますか?

もう少しトリックの練習ができたらよかったかもしれません。バックフリップとかもう少し大技に挑戦できればよかったと思いました。

実はスポンジプールやレジーマット(着地が柔らかい大技練習用のジャンプ施設)で練習したことがあったんですが、上手く回数をこなせなかったのが心残りでした。

MTBライダー西堀 貴士 bori君インタビュー カナダ ウィスラーに1年4ヶ月行ってきて

 

 

 

カナダに行ってbori君のMTB感に変化はありましたか?

あったと思います。日本で乗っていた時に比べて、攻める乗り方ができるようになりました。
コーナーリングに関してはカッティーズが上達したり、ジャンプも大きさに慣れてウィップを入れてみたりなど余裕が出るようになりました。

そして、「IFHT Films」と呼ばれるプロの映像制作のチーム、分かりやすく言うとカナダのMTBを専門としたYoutuberみたいな存在で、ウィスラーのシーンやHow toをVlog(ビデオブログ)で紹介していて、現地では彼らのグッズも売れてたりとかなり人気があります。

自分も彼らみたいに日本のMTBシーンを国内外の多くの人たちに紹介していけたら、と思うようになりました。


IFHT Films」が製作・公開している動画

 

 

カナダで大きなアクシデントはありましたか?

帰国する1月前に手のひらの骨とあばらをやっちゃいました。(その前の年にもあばらを…)

それと、シーズン終了1週間前に愛車のダウンヒルバイクを自宅前に駐めていたところ夜中に盗まれてしまいました。これは完全に自分のミスで(泣)、施錠と保管場所には注意ですね。

 

 

カナダから帰ってきて日本のMTBシーンはどんな感じですか?

バイクパークが少しずつ増えてきていますが、コースのバリエーションとか気になるところですね。
あと、若手ライダーがどんどん出てきているので、彼らがどうやって自分たちの情報を発信できるのか気になります。

MTBライダー西堀 貴士 bori君インタビュー カナダ ウィスラーに1年4ヶ月行ってきて

 

 

日本のMTBシーンが「こうなって欲しい」という理想のイメージはありますか?

カナダのライダー何人かに「日本は良いところなのにMTBはクローズな感じたよね」って言われてしまったことがあるので、まずは情報をオープンにしても問題のない常設コースの充実度を上げたりして、いろんな媒体(SNSやYoutubeなど)を使って多くのライダーたちがマウンテンバイクの魅力的な情報を発信して行けるのが理想ですね。

その結果、もっとレジャー層が増えたらいいなと思います。

マウンテンバイクはどちらかと言うと危険度の高いスポーツかもしれませんが、初心者から上級者まで幅を持たせて楽しめるインフラをもっと整えて行くことが、これから期待されることではないでしょうか?

個人的には雨の日でも乗れるインドアのバイクパークを首都圏のどこかに作りたいです!

 

 

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bori君、本当にありがとうございました!!

今後また各地のMTBフィールドで彼のライディングや活躍を目にすることがあるかも知れません。その際は気軽に声をかけてみてくださいね!

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