croMOZU275 5thを詳しく紹介
今回、埼玉県の川口市にある岡安製作所で作っていただいたcroMOZU275 5thを詳しく紹介したいと思います。
使用するパイプは基本的に競輪を走るバイクのフレームのパイプを作っている福島県のカイセイの物を用いています。さらにダウンチューブはTUBAGRA特注です。耐久性と弾性のバランスが良く、結果的に壊れづらいのが特徴ですね。一部、日本で入手しづらい径のパイプはTANGEの物を用いています。
1-1/8″セミインテグーテッドのヘッドチューブは千葉県にある工場で専用に削り出された物を使用。精度と耐久性のバランスに優れています。ダウンチューブ下に凝った造形、溶接で取り付けられたガゼットは、15年以上クロモリアクション系フレームを作り続けてきた岡安製作所のノウハウが詰まっていて、ダウンチューブが着地の衝撃に耐えつつ、肝心のところでは力を逃す構造になっています。
昨今のMTBの必須アイテムとなったドロッパーポストが装着可能なシートチューブ(30.9mmのシートポスト対応)。TUBAGRAのフレームすべてに採用されている、横回転の力に耐えるトップチューブにも溶接箇所がまたがるシートステーで、27.5インチホイールMTBとはいえバニーホップ180などのストリート系アクションにも対応しています。
今回の大きなバージョンアップが83mmのワイドBBシェルの採用になります。このことで、今まで68mmBBに裏技的にスペーサーを入れて83mm化していた手間や面倒が無くなりました。
ちなみに一般的な国内溶接工房だと冶具(ジグ:パイプを固定してフレームを仕上げるための溶接用の基盤)の対応BBシェル幅は68mm固定であるところが多いのですが、岡安製作所ではその冶具を根本から見直して68〜100mmまで対応することに成功。要するに作ろうと思えばファットバイクまでいけちゃう、ということです。
シートチューブにはドロッパーポストのステルス用のリモートワイヤーを通す穴がデフォルトで採用。
TUBAGRAフレームの第一の特徴でもあるBBの後ろ側。この構造によりタイヤのクリアランスと横剛性を確保してガン詰めリアセンター(croMOZU275は最短380mm)を実現しています。使用しているクロモリプレートの素材にもこだわっていたり。
チェーンステーは今まではストレートのパイプを使用していたのですが、リアをBOOST化したことによりエンドの幅が思ったよりも広がり、そのままだとクランクの端がチェーンステーに接触する恐れが出てきたため、わずかにベンドさせる処理を施しました。
可変エンドは前後20mmまで可動。シャフトはどこでも手に入るSHIMANO AX-MT700 EスルーIタイプ用 φ12mm 対応 OLD : 148mm ピッチ : M12x1.5を採用しています。
基本SPEC
素材:カイセイ製クロモリパイプ、TANGE製クロモリパイプ
シートチューブに34.5φ特注パイプ使用 ※シートポスト径30.9φを実現しドロッパーシートポスト使用可能
重量:2.4kg
ヘッド:
・上側1-1/8″セミインテグーテッド ヘッド圧入直径44mm
・下側1-1/8″セミインテグーテッド ヘッド圧入直径44mm
BB:ユーロタイプ/シェル幅83mm
適合シートポスト:30.9mm
適合シートクランプ:34.9mm
ブレーキ:ディスクブレーキ対応(ローター径180φまで可能)
ヘッドアングル:69度(120mmストローク・フロントサスフォークインストール時)
シートアングル:74度
フロントセンター:650mm(120mmストローク・フロントサスフォークインストール時)
リアセンター:最短380mm(推奨タイヤサイズ 27.5×2.3インチまで)
ホイールベース:1,040mm(120mmストローク・フロントサスフォークをインストールし、リアセンター380mm時)
BB上がり:14mm(120mmストローク・フロントサスフォークインストール時)
リアハブ規格:MTB BOOST対応(148mm/12mm)推奨リアシャフト SHIMANO AX-MT700 EスルーIタイプ用 φ12mm 対応 OLD : 148mm ピッチ : M12x1.5
既にcroMOZU275 5thのマットクリアーを販売開始しております。かなりこだわり凝って作ったため、数はとても少ないのですが、27.5ホイールでも26バイクより軽くバニーホップしたい方、里山トレイルや常設コースを飛び走りたいライダーでご興味のある方はお問い合わせください。