croMOZU275に角度可変シートポスト「SwitchGrade」を装着
先日、角度可変シートポスト「SwitchGrade」を購入し愛車であるcroMOZU275に取り付けました。
SwitchGradeはカナダのブランド「Aenomaly Constructs」が企画・製造・販売しているパーツで、カナダのノースショアでデザインされ、ウィスラーで精密に加工され、ライダーが手作業で組み立てているという完全カナダ製のパーツです。
SwitchGradeの何が凄いのか分かりやすく紹介すると、ずばりライダーがサドルの傾き、有効なシートアングル、オフセットをその場で調整できることです。特に登り(climbing)・通常(middle or neutral)・下り(descending)など起伏に最適な3ポジションを走りながら簡単なレバー操作で行えます。
SwitchGradeはドロッパーポストとシートの間に取り付けて使用します。ドロッパーポストのヤグラ上部を取り外しそこに差し替えます。メジャーなブランドのドロッパーポスト5種類のヤグラに対応しているので(購入時に選択する)どんなポストでも問題なく取り付けられるかと。
SwitchGradeの重量は188gで、私のcroMOZU275に付いているBikeYoke Divineのヤグラの上の部分は67g。それを取り外してSwitchGradeを取り付けるので、私のバイクの重量は188-67=121g増となりました。121gって誤差みたいなものでしょうか。
SwitchGradeの良さは、使ってみて初めて分かるカチッとした動きの精度・剛性の高さ。ハードコアなノースショアのMTBライディング環境で体重80kg以上はありそうなカナディアンライダーがテストし作り上げただけあって、日本人の使い方ではちょっとやそっとじゃ壊れそうもないです。
実際に操作してみた動画がこちら。
とてもカチッとしていて操作していて気持ちいいくらいです。ちょっとレバー操作に慣れれば走りながら簡単に角度を変えられますね。
そしてSwitchGradeは最近国内代理店ができました。そのためMTBに強いショップで注文すれば国内でも正規で購入することが可能となっています。ちなみに価格は39,000円(税込)となかなか高価ですが、上記の経緯で作られたと考えれば妥当と思えます。
Aenomaly ConstructsのWebサイトから直で購入することも可能ですが、本体価格は多少安くても海外送料と税金を合わせると国内で買うのと大して変わらなくなり、さらに保証面を考えれば圧倒的に国内で購入した方が安心だったり。
それではSwitchGradeの目玉である3ポジションを見ていきましょう。
middle (neutral) position
3ポジションの真ん中、使用頻度の高いポジションをこの角度に設定します。私のcroMOZU275の場合、ミドルポジションでも少し前上がりが一番しっくり来るのでこの角度になっています。
climbing position
これでサドルの角度が水平ですが、自分が乗るとものすごく前下がりに感じます。激坂を登る際、今まではお尻がずり落ちないようにハンドルにしがみついていましたが、この角度にするとずり落ちることなくペダリングのみに集中できて凄く楽になりました。
descending position
ガッツリサドル上向きです。自分の場合、下りの時というよりストリートやダートジャンプをしている際にこの角度に設定しますね。
最後にこの3ポジションでcroMOZU275がどんな見た目になるか見てみましょう。
middle (neutral) position + ドロッパー下げ
croMOZU275の場合トップチューブの角度が急に下がり気味なので、サドルが水平に近いと格好悪いです。
descending position + ドロッパー下げ
サドルが上向きとなりトップチューブと同じ角度になりました。croMOZU275はこの見た目が猛烈にカッコイイ!これ以外考えられません。座るとお尻が後ろにズレ落ちそうになるのですが(汗)
climbing position + ドロッパー上げ
サドルの角度とトップチューブの角度がバラバラで見た目は正直格好悪い!とはいえ、激坂を登る際はお尻がずり落ちることもなく、ものすごく身体が楽になります。
descending position + ドロッパー上げ
平地でもお尻が後ろにずり落ちそうになるし、登りでは試すまでもなくお尻がずり落ちます。サドルとトップチューブが同じ角度でも機能性は皆無なので、そうなると全然格好良く見えないんですよね。
middle (neutral) position + ドロッパー上げ
この状態が平地での移動、トレイルでの多くの区間を占めるちょっとした登り・下りにマッチし、もっとも使用頻度が高くなります。見た目のバランスも一番良く見えますね。
とまあこんな感じのSwitchGradeを私のcroMOZU275に取り付けた様子でした。
ほとんど4万円に近いこの高価なパーツ、アリか無しか?と問われれば、既にこれを付けたバイクでトレイルを走ってきた身からすると「大アリ」と答えます。
今まで限界近かった登りが劇的に楽チンになりました。実は使って分かる癖みたいなものもあるので、それはこのパーツを付けたトレイルを走った感想レポートで述べたいと思います。