先日紹介した、岡安製作所 でGETしたというウレタンパイプを何に使うか?ですが…
実はサスフォークのストローク調整用のトラベルスペーサーとして使います。
今までトラベルスペーサーは、FOX FORK用ストローク調20mmトラベルスペーサー(210円) やROCK SHOXの物を良く使っていたのですが…
ストリートやスケートパークのハードな着地の衝撃で、サスフォークが何度もフルボトムしていると、トラベルスペーサーはこのように割れてしまうのでした。
これはTUBAGRAライダーのアシ君 がPEDAL DAY 2014 BANK BUNNY HOP CONTEST の際に割った物で、自分も3年くらい前に5〜6個ストックしていたにも関わらず、殆どすべて割れてしまいました。
※そもそも自分たちの使い方が異端なので、このスペーサーが不良品という訳ではないことをご理解ください。
おそらくこのスペーサー、割りが入っているので強い力がかかると歪みやすいのと、結構固めの材質がたたって割れやすいのかな、と思いますね。
あと、困ったことに、現在、このFOX FORKやROCK SHOXのトラベルスペーサーが殆ど手に入らない状態 、ということもあり、早急に代替品を考える必要があったのでした。
それで、安くて大量に手に入り、形状的にもOKで、わずかに弾性のあるウレタンパイプなら、耐久性もあるし、カットする長さで自由にストローク量も変更できるしで使えるんじゃないか?と考えて、今回試してみることにしたのでした。
ハイ!それではいつもの手順でSR SUNTOUR EPICONをショートストローク化させます。
バラすために必要な工具を紹介します。左からプラハンにモンキーレンチ、10mmソケットレンチ、5mmアーレンキーです。
まず左側のトップキャップを外し、エアーバルブに先の細かい物(5mmアーレンキー)を刺して空気を抜きます。
サスフォークのボトム部分にある5mmキャップボルト(左側)とリバウンド調節キャップ(右側)を外す作業をします。
この辺の構造はSR SUNTOURのエアサスはすべて同じで、過去のSR SUNTOUR DURO AIRのショートストローク化の記事 にもあります。
赤いリバウンド調節キャップを指でつまんで取ります。指だとちょっと固いので気合を入れて。
ちなみに自分はこのサスフォークにペグを付けてグラインドをするため、この赤いキャップは付けてると削れちゃうので随時外しておきます。この突き出た部分は障害物に当てると簡単に曲がるので、ガンガンに使う際は上端をカットすると良いです。
赤いキャップを取ってむき出しになったところを10mmソケットレンチで緩めていきます。ある程度緩くなったら軽くプラハンで叩いて固着を取ります。
片方のキャップボルトは5mmアーレンキーで緩め、こちらもある程度緩くなったら軽くプラハンで叩いて固着を取ります。(すみません!ここは撮影し忘れたので過去のDUROをショートストローク化した際の写真で代用します)
そんなことで、両方のボルトを完全に緩めて外すと、アウターレッグはインナーレッグからサラッと引き抜けてしまいます。
そして、左インナーレッグの蓋をモンキーレンチで緩めて取ります。
これをモンキーレンチで緩め取ります。
すると、左インナーレッグから色々付いた(スプリングやピンなど)シャフトがポロっと出てきます。
下が出荷時100mmストロークの状態です。(EPICONのモデルによっては出荷時140mmストロークの物もあるようです)
SR SUNTOURのエアサスは、下の画像の中央にある◀型の樹脂製ストッパーの位置を、20mm間隔で開いているピンの位置に抜き差しして変更することで、ストローク量の変更をすることができます。つまり、今の位置の左隣のピンの位置にストッパーの移動させるとストロークは120mmに。右隣のスプリングの下に隠れているピンの位置にストッパーを移動させるとストロークは80mmに、という感じです。
ただし、見ての通りこのシャフトはグリスでネトネトで、その作業を行うと手がグリスまみれになって面倒です。さらに◀樹脂に刺さるピンの抜き差しが半端無く難しい!万力が無いと脱脂しても滑りまくって固定は不可能です。
ということで、上で紹介したカットしたウレタンパイプを下図のように挟み込みます。これでしたら、工具も一切必要無く、そしてグリスも少ししか手に付くことはなく素早く簡単に行えます。
自分はウレタンパイプのトラベルスペーサー、30mmと10mmの合計40mmを入れ、このEPICONを60mmストロークで乗る予定です。
そして、そのまま左インナーレッグに戻します。
バラした逆の順序でサスフォークを組み立て(慣れると一瞬で行えるようになる)、サスポンプを使ってエアーを入れます。
自分はエアーを110〜120psiくらい入れます。これくらいの感触がバニーホップをする上で良いと思いますが、それはライダーそれぞれの好みですので、ちょっとキツめな着地の衝撃で簡単に底づきしない程度の良いところを探しましょう。
そんなこんなで作業が完了しました。下図の左が100mmストローク時で、右が60mmストロークになります。
上でも述べましたが、慣れると大した工具も使わず、さらに手も大して汚れずに数分でストローク(トラベル)量の調整をすることができますので、SR SUNTOURのエアサスフォークをお持ちで、現状のストローク量に納得されていない方、新たに購入を考えている方がいらっしゃいましたら、ぜひ試してみてください。
※ちなみに、このストローク(トラベル)量の変更方法は公式の物ではありませんので、行った時点でメーカーのサポート外となります。自己責任で行ってください。
あ、このウレタンパイプ欲しい方いらっしゃいますか?市場には同じようなトラベルスペーサーは消滅しているらしいので、安価で譲りますし、必要なら製品化も考えます。
公式のSR SUNTOURのエアサスフォークのストローク(トラベル)量変更方法を説明する動画も貼っておきます。